ベンツAクラスの故障しやすい箇所と修理費の目安|年式別の傾向

整備工場でボンネットを開けて点検中のハッチバックと診断機

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Aクラスが気になっているけれど、『外車って壊れやすいんでしょ?』と言われて、ためらっている方もいますよね。今乗っている方なら、メーターに警告が出て不安になっていることもあるはずです。

結論から言うと、Aクラスが特別に壊れやすいという公式のデータはありません。ただ、年式ごとに話題になりやすい部位はあり、保証が切れた後の修理費は国産車より高めになりやすいです。

この記事では、世代ごとの故障の傾向と、修理費の目安、リコールの調べ方、故障に備える方法を見ていきます。

目次

ベンツAクラスは壊れやすいのか

「故障率」の公式な数字はない

『Aクラスの故障率って何%くらい?』と気になりますよね。

実は、車種ごとの故障率をメーカーが公式に出しているわけではありません。ネットで見かける「壊れやすい」という話は、修理の体験談や、整備工場でよく見る症状をもとにしたものがほとんどです。

なので、この記事では「この年式では、こういう部位の話がよく出る」という傾向として紹介します。どの車でも忘れずに起きるという意味ではないので、そこは安心してください。

壊れやすいと言われる理由

Aクラスが壊れやすいと言われやすいのには、いくつか理由があります。

「壊れやすい」と感じやすい理由
  • 部品の取り寄せや作業の手順の違いで、修理費が高くなりやすい
  • 電子制御の部品が多く、警告の表示が出やすい
  • 初代W168や2代目W169など、20年近くたった古い年式も中古で走っている
  • デュアルクラッチなど、国産車とは違う仕組みの変速機を使っている
  • 中古車の価格が手ごろで、整備の記録が少ない車も出回っている

特に、修理費の高さが「壊れやすい」という印象につながっている面が大きいんです。同じ故障でも、金額が大きいと記憶に残りますよね。

世代ごとに故障の傾向を見る

4つの世代と主な傾向

Aクラスは、1997年に初代が登場した車です(公式)。日本では、次の4つの世代が中古車で手に入ります。

世代型式日本での発売よく挙げられる症状
初代W1681998年ATの不調、電装系、ゴム・樹脂部品の劣化
2代目W1692005年2月CVTの不調、エンジンマウントの劣化
3代目W1762013年1月7G-DCTの変速ショック・ジャダー、電装系の警告表示
4代目(現行)W1772018年10月発表7G-DCTの低速のギクシャク感、ソフトウェア・MBUX関連の不具合

症状は「一般に言われる」レベルの傾向です。個々の車の状態は、整備の記録と点検で確かめる必要があります。

初代W168と2代目W169は、製造から長い年数がたっています。古い車ほど、ゴムや樹脂の部品が傷んでいたり、部品が手に入りにくかったりします。旧型の話はAクラス初代W168・2代目W169で詳しく見ています。

自分の車が何代目かを見分けるには

『うちのAクラス、何代目なんだろう?』という方は、車検証の型式を見てみてください。型式の中に「168」「169」「176」「177」の数字が入っていることが多く、それで世代が分かります。

例えば、現行のA 180 Urban Starsの型式は5AA-177084です(公式MP202701)。177が入っているので、4代目W177と分かります。歴代の見分け方はAクラスの歴代モデル一覧で詳しく見ています。

W176は変速機まわりの話題が多い

3代目W176は、7G-DCTというデュアルクラッチ式の変速機を使っています。発進や低速の時に、変速のショックや、ガクガクとした振動(ジャダー)が出るという話が挙がることがあります。

『中古のW176を買っても大丈夫?』と迷う方もいるはずです。

試乗の時に、発進と低速での変速がなめらかかを確かめておくのが大事です。前期・後期の違いはAクラス W176は中古で買い?で見ています。

現行W177で気をつけたい箇所

7G-DCTの低速のギクシャク感

現行のA 180は、7G-DCT(電子制御7速A/T)を使っています(公式MP202701)。渋滞などの低速で、ギクシャクした感じがあると話題になることがあります。

デュアルクラッチは、国産車に多いCVTやトルコン式のATとは仕組みが違います。少しクセがある、と感じる方もいれば、慣れれば気にならないという方もいます。

なお、A 200 dとAMGは電子制御8速A/Tです(公式)。気になる方は、試乗の時に渋滞に近い低速で走らせてみると、違いが分かりやすいですよ。

2023年の改良の前と後で変わったこと

W177は、2023年2月に改良を受けています(公式)。内外装が新しくなり、ナビも最新の世代になりました。

さらに、2023年11月頃にはA 180の型式が5AA-177084に変わり、電動機を組み合わせたハイブリッド扱いになっています。2024年3月頃には、運転支援の名前が「レーダーセーフティパッケージ」から「ドライビングアシスタンスパッケージ」に変わりました。

年式で中身が違うので、中古を選ぶ時や修理の相談をする時は、何年式のどのモデルかを先に伝えるのが大事です。改良の中身はAクラス現行W177の特徴で見ています。

MBUXやソフトウェアの不具合

W177は、メルセデス・ベンツで初めてMBUXを積んだ車です(公式・2018年)。画面が固まる、音声操作が反応しない、といったソフトウェアの不具合が話題になることがあります。

こうした不具合は、ソフトウェアの更新で直ることもあります。点検の時に「最新のソフトウェアになっていますか?」と聞いてみてください。画面の使い方はAクラスのMBUX・ナビの使い方で見ています。

冷却水・電装・バッテリー

ほかにも、次の部位の相談がよく聞かれます。

部位よくある症状詳しい記事
冷却水まわり「冷却水を点検してください」の表示、水漏れ冷却水の記事
バッテリーエンジンがかからない、電装の警告バッテリーの記事
ブレーキパッドの減りの警告、キーキー音修理費の記事
警告灯全般メーターの黄色・赤の表示警告灯の記事

冷却水の警告の対処はAクラスの「冷却水を点検してください」の対処と水漏れ、バッテリーの話はAクラスのバッテリー上がりと交換、警告灯はAクラスの警告灯・警告音の意味と対処で詳しく見ています。

警告が出たまま走り続けない

黄色や赤の警告は、早めの対処を求める合図です。特に冷却水やブレーキの警告は、放っておくと修理が大きくなることがあります。表示の文言を写真に撮って、点検で見せると話が早く進みます。

故障した時の修理費の目安

よくある修理の金額の幅

保証が切れた後の修理費は、自分の負担になります。よくある修理の目安を並べてみます。

修理の内容費用の目安(部品+工賃)
フロントブレーキパッド交換3万〜7万円程度
ウォーターポンプ交換5万〜15万円程度
サーモスタット交換4万〜10万円程度
イグニッションコイル交換(1本)2万〜4万円程度
フロントガラス交換15万〜35万円程度

どれも目安の幅で、年式・モデル・お店・部品の種類で大きく変わります。変速機やエンジンの大きな修理になると、数十万円かかることも考えておきましょう。

部位ごとの詳しい話はAクラスの修理費の目安で見ています。

AMGはさらに高くなりやすい

Mercedes-AMG A 35 4MATICとMercedes-AMG A 45 S 4MATIC+は、エンジンもブレーキも専用の部品が多いモデルです。タイヤも19インチで、A 35は235/35R19、A 45 Sは245/35R19です(公式MP202701)。

同じ修理でも、普通のAクラスより費用が上がりやすいと考えておきましょう。

AMGを中古で選ぶ時は、タイヤやブレーキの残りもあわせて見ておくと安心です。買ってすぐにタイヤとブレーキを替えることになると、それだけで大きな出費になることがあります。AMGの維持の話はメルセデスAMG A35・A45の違いで見ています。

世代ごとの故障の傾向と修理費の目安の図解

試乗や納車の時に見ておきたいこと

故障の芽は、乗り始める前に見つけられることもあります。中古車の試乗や、納車の時に、次のところを確かめておくと安心です。

  • エンジンをかけた時、メーターに警告が残っていないか
  • 発進と低速で、変速がなめらかか
  • MBUXの画面が固まらず、音声操作やナビが動くか
  • エアコンの風がしっかり出て、においが気にならないか
  • 車の下や、エンジンルームに液のあとがないか

気になることがあったら、その場で販売店に伝えましょう。納車前なら、直してから引き渡してもらえることもあります!

リコールの調べ方

車台番号で調べられる

『自分の車がリコールの対象か知りたい』という方もいますよね。

リコールは、国土交通省のリコール情報や、メルセデス・ベンツ日本の公式サイトで調べられます。車検証の車台番号を使うと、自分の車が対象かを確かめやすくなります。

リコールを確かめる流れ
  1. 車検証を出して、車台番号と型式を控える
  2. 国土交通省のリコール情報の検索で、車名や型式から調べる
  3. メルセデス・ベンツ日本の公式サイトのリコール情報も確かめる
  4. 対象かどうか分からない時は、正規販売店に車台番号を伝えて聞く
  5. 対象なら、正規販売店に予約して無償の修理を受ける

リコールの修理は、対象であれば無償で受けられます。中古で買った車でも、まだ修理を受けていなければ対象になるので、一度は確かめておきましょう。

車台番号の場所はAクラスの取扱説明書の見方とよく使う操作で見ています。

中古車を買う時はリコールの済みも確かめる

中古のAクラスを買う時は、「リコールの修理は済んでいますか?」と販売店に聞いてみてください。整備記録簿に記録が残っていることもあります。

例えば、こんなやりとりです。

「この車、リコールの対象になっていた修理は全部済んでいますか?」
「車台番号で確かめて、記録をお見せしますね」

故障に備えて、できること

保証とその延長を使う

故障への一番の備えは、保証です。Aクラスの新車には、メルセデス・ケアが付いています。

内容期間・価格(公式・税込)
メルセデス・ケア(一般保証修理・定期メンテナンスなど)新車から3年・走行距離無制限・無償
保証プラス(一般保証などを2年延長)A 180・A 200 dは99,000円
メンテナンス&保証プラスA 180は231,000円・A 200 dは264,000円

延長のプランは「ファーストオーナーかつ初度登録日から3か月以内」に入る必要があります(公式注記)。新車で買う時に、何年乗るつもりかを考えて決めておきましょう。延長の中身はAクラスの新車保証とメンテナンスプラスで見ています。

中古で買う方は、メルセデス・ベンツ認定中古車の保証も選択肢になります。違いはAクラスの認定中古車は高い?で見ています。

出先での故障に備える

故障は、遠出の時に限って起きるような気がしますよね。

メルセデス・ケアの期間中は、24時間ツーリングサポートが無償で付いています(公式)。保証が切れた後も、自動車保険のロードサービスが使えることが多いので、連絡先をスマホに登録しておくと慌てずに済みます。

電話の時は、今いる場所、車種と年式、メーターに出ている表示の文言を伝えると、やりとりが早く進みます。

日ごろのメンテナンスで防げることも多い

すべての故障は防げませんが、日ごろの点検で早めに見つけられることは多いです。

故障を大きくしないコツ

メーターのメンテナンスの案内を守る、警告が出たら早めに見てもらう、駐車場の地面の液のあとをときどき見る。この3つだけでも、大きな修理になる前に気づきやすくなります。

オイル交換の時期はAクラスのオイル交換の時期・量、点検の案内の意味はメンテナンスA・Bとはでまとめています。

中古車選びで避けたい個体

これから中古を買う方は、整備の記録が残っている車を選ぶのが一番の近道です!記録がない車は、安くても後から修理費がかさむことがあります。

安い中古車の見分け方はAクラスの中古はなぜ安い?で詳しく見ています。

修理費が重くなったら、乗り換えも考える

直すか、売るかを数字で比べる

年数がたつと、修理が重なることもあります。『このまま直して乗るか、手放すか』で迷った時は、修理費と今の車の価値を並べてみるのがおすすめです。

直して乗り続けたい時
  • 修理費が、次の車の購入費より明らかに少ない
  • 修理が1か所だけで、ほかの部位の状態がいい
  • まだ保証が残っている、または延長保証がある
乗り換えを考えたい時
  • 大きな修理が短い間に続いている
  • 修理費が、今の車の売れる金額に近い
  • 次の車検で、さらに高い修理が見込まれる

今の車の価値は、年式・走行距離・色で大きく変わります。リセールの話はAクラスのリセールバリューで見ています。

ベンツAクラス買いたいドットコム

ベンツAクラスの値段、先に相場を見ておく

大きな修理の見積もりが出たら、今のAクラスにいくら付くかを一括査定で調べておくと、直すか乗り換えるかを落ち着いて比べられます。

無料今の車の買取相場を調べる

※相場は年式・走行距離・状態で変わります。

乗り換えるなら、新しいAクラスの値引きの話はAクラスの値引き相場と交渉の順番で詳しく見ています。

故障に備える3つの方法の図解

よくある質問

ベンツAクラスは壊れやすいですか?

特別に壊れやすいという公式のデータはありません。ただ、年式ごとに話題になりやすい部位があり、保証が切れた後の修理費は国産車より高めになりやすいです。

Aクラスの故障率はどれくらいですか?

車種ごとの故障率は、メーカーから公式には出ていません。ネットの話は体験談や整備の現場の傾向がもとなので、個々の車は整備の記録と点検で確かめてください。

現行W177で気をつけたいところは?

A 180の7G-DCTの低速のギクシャク感や、MBUXなどソフトウェアの不具合が話題になることがあります。試乗で低速の変速を確かめ、点検でソフトウェアの更新を聞いてみてください。

リコールはどうやって調べますか?

国土交通省のリコール情報や、メルセデス・ベンツ日本の公式サイトで調べられます。車検証の車台番号を正規販売店に伝えて聞くのが確実です。

中古のAクラスを買う時、故障が心配です。何を見ればいいですか?

整備記録簿が残っているか、リコールの修理が済んでいるか、試乗で発進と低速の変速がなめらかかを確かめてください。保証の付いたメルセデス・ベンツ認定中古車を選ぶのも1つの方法です。

故障に備えて入っておいたほうがいいものは?

新車ならメルセデス・ケアの延長(保証プラスなど)が選択肢です。初度登録日から3か月以内に入る必要があるので、購入時に決めておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • Aクラスの故障率の公式な数字はない。年式ごとに話題になる部位がある
  • W176とW177は7G-DCTの変速、W177はMBUXなどソフトウェアの話題が多い
  • 修理費は国産車より高めになりやすく、フロントガラスは15万〜35万円程度が目安
  • リコールは車台番号で国土交通省と公式サイトから確かめる
  • 新車から3年間はメルセデス・ケア。延長は初度登録日から3か月以内に
ベンツAクラス買いたいドットコム

ベンツAクラス買いたいドットコム 編集部

ベンツAクラスの価格・グレード・維持費・リセールを、メーカー公式の数値をもとに整理している情報サイトです。 公式サイト

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